「2025年7月問題」に煽られないために、不安に飲まれない心の整え方
最近、「2025年7月に何かが起きる」といった話題をSNSやYouTubeなどでよく見かけるようになりました。経済の崩壊?インフラのストップ?AIの暴走?
さまざまな不安が語られていて、つい気になってしまう人も多いかもしれません。 でも、少し立ち止まって考えてみてください。そうした情報の多くは、確かな根拠がないまま「不安」を材料にして広がっているものです。今回は、心理的な視点から、こうした煽り情報に振り回されずに過ごすヒントをお伝えします。
まず、人は本能的に「不安なこと」に敏感です。これは、生き残るために危険を察知する力が備わっているから。さらに、脳には「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれる働きがあり、良いニュースより悪いニュースのほうが強く印象に残る傾向があります。
それは確証バイアスとも似ていて、7月に災害が起こるのだという思い込みからそのような記事を無意識に脳が選択してしまっているようなところもあります。
だから、ちょっと不穏な言葉やショッキングなタイトルを見ただけで、心がザワザワするのはある意味、自然なことなんです。
でも、そこで大事なのが「不安に飲み込まれない視点」を持つこと。たとえば、「この情報って、誰が、どんな目的で発信してるんだろう?」と一歩引いて見てみるだけでも、冷静さを取り戻せます。危機を煽ったあとに「これを買えば安心」みたいな展開だとか情報商材が出てきたりして、アレレ?みたいな流れになることが多くないでしょうか?それは不安をエサにしたビジネスかもしれませんね。
また、不安を感じたときには、スマホから少し離れて深呼吸したり、他のことに意識を置いてみてください。
そして、「今、私は不安を感じているな」と自分の気持ちに「不安ちゃん」などと名前をつけてあげるだけでも、気持ちが落ち着きやすくなります。これは「感情のラベリング」といって、感情を客観的にとらえる心理的なテクニックです。
さらに、不安はひとりで抱えるとどんどん大きくなります。信頼できる友人や家族に「なんか怖い話ばっかり見て不安になっちゃってさ」と話すだけでも、気持ちは軽くなります。無理に「気にしないようにしよう」と頑張るより、「怖いって思ってもいい」と自分を受け入れるほうが、結果的に安心につながることも多いんです。
未来のことは誰にもわかりません。でも、わからないからこそ、不安を煽る情報に踊らされるのではなく、自分の心を整えることがいちばんの備えになります。 「怖い」を感じても大丈夫。だけど、その「怖さ」に引っ張られすぎないように。情報に振り回されず、自分のペースで日々を生きること。それが、この時代を安心して生き抜くための、一番の力になると思います。
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