母の顔色を見て育った子どもは、大人になってどうなるのか?
「母が不機嫌な日、家の空気は一瞬で凍りついた」
「話しかけるタイミングを、いつも探っていた」
「“私が悪いのかも”と、理由もなく自分を責めていた」
…そんな子ども時代を過ごしてきた人はいませんか?
実はそれ、「母の顔色を見て育った」状態かもしれません。
「母の機嫌=世界の天気」だった子ども時代
私の家庭は家族経営の寿司屋を営んでいて、両親は顔を突き合わせると大きな声で怒鳴り合い、いつも険悪なムードに満ちていました。母は不器用で商売ベタな父にいつもいらいらし、思春期の私はいつも不機嫌な母の笑顔が見たくて、必死に笑わせようとピエロを演じてきたのです。
今思うと、心配性の母は、2人の子どもの将来のために必死で働いてきたので、子どもに笑顔を見せる余裕なんてなかったのだ、と理解できています。でも当時の私はただ、「笑わせなきゃ、安心させなきゃ」と、自分の感情より母の顔色を優先していました。そんな私の苦しみをよそに、母は私を愚痴吐き気分転換の虐めのサンドバッグにしてきたということもあり、母に受け入れられたい一心で私はサンドバッグになり続けていました。そう、当時の私の精神はズタズタボロボロでした。
こうした関係の中で育つと、「自分の気持ちは脇に置いて、相手の感情を先に読む」というクセが身につきます。それは一見“気が利く子”に見えるけれど、裏を返せば“自分が何を感じているのか分からない大人”への入口でもあります。
大人になって現れる“影”
・人間関係で妙に疲れる
・相手の反応に過敏でビクビクする
・本音を言うのが怖い
・嫌われるくらいなら我慢した方がマシ
・自分の感情に鈍くなる
こうした傾向は、子ども時代に「親の感情に気を遣いすぎていた」人によく見られます。
特に、母親の感情に一貫性がなかったり、怒りや不機嫌を子どもにぶつけるような家庭では、“自分”より“相手”を優先する性質が育ちやすいです。
カウンセリングの現場でも多く出会うテーマ
「母との関係にモヤモヤしているけど、悪い人じゃないし…」
「なんとなく親を恨むのはいけない気がする」
「今さら親のせいにするなんて大人気ないですよね?」
そう言って、自分の傷つきに気づかない・気づけない人はとても多いです。
けれど私は声を大にして言いたいのです。「あなたの感情は、感じる権利がある」と。
抜け出すためにできること
・毎日少しでも、自分の「本当の気持ち」に耳を傾けること
・「私は今、どう感じてる?」と自問してみる
・母との距離感を調整する(物理的にも心理的にも)
・“いい子”を演じるのを少しずつやめてみる
小さなことの積み重ねが、自分の軸を取り戻す第一歩になります。
最後に…
母の機嫌を取ることでしか、自分の存在価値を感じられなかったあの頃。
でも今はもう、大人のあなたに“自分の感情を選ぶ自由”があります。
あなたが悪い子だったから、母が不機嫌だったわけじゃない。
あなたの価値は、人の顔色じゃなく、自分の内側にちゃんとある。
もしも今、誰かの機嫌に怯えて生きているなら。
まずは「自分の声」を、ほんの少し大事にしてあげてください。
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