毒親育ちの人とどう付き合うか。バウンダリーを保つヒント。

カウンセリング

毒親育ちの人と関わって疲れてしまうあなたへ

「なんでこの人、こんなに自分を責めるんだろう?」

「なかなか心を開いてくれないのはなぜ?」

「常に試してこられているようで疲れてしまう…」

「一緒にいると気を遣いすぎて、私までしんどくなる…」

そんなふうに感じたことがあるなら、その相手は“毒親育ち”の可能性があるかもしれません。

毒親育ちが抱えやすいもの

毒親のもとで育つと、子どもの頃から「親の顔色を見て生きる」「親の機嫌に振り回される」のが当たり前になります。心理学で言うところの「自己肯定感の低下」や「過剰適応」が起きやすく、たとえば

・自分の気持ちより相手を優先してしまい、常に緊張している
・人間関係で「見捨てられ不安」を感じやすい
・気配りしすぎて疲れるか、逆に支配的な態度をとってしまう

こうした反応は必ずしも性格の問題ではなく、過去の家庭環境が、現在の人格形成に色濃く影響していると考えられます。

周りの人がしんどくなる理由

必ずしもそうとは限りませんが、毒親育ちの人と関わると、こんな気持ちに陥ってしまうことはよくあります。

・「助けなきゃ」と支えようとして消耗する
・「もっと強く言えばわかってくれるはず」と焦る
・「私がダメだから伝わらない」と自分を責める

この繰り返しで空回りしてしまい、まるでカサンドラ症候群のように「声が届かない」「理解されない苦しみ」を抱えることもあります。

関わり方のヒント

当事者としての苦しい気持ちはとても良く分かりますし、相手を強く思うほど立ち入ってしまいがちですが、大切なのは「相手を直そう」とは思わないことです。

・相手の課題と自分の課題を切り分ける(境界線=バウンダリーを意識する)
・自分の疲れをちゃんと認める
・必要なら距離をとることも大切

バウンダリーを意識することは冷たいことではなく、信頼関係を深め、関係を長続きさせるための工夫です。

犠牲にならなくて大丈夫

「私が弱いだけなのかな…」と思う必要はありません。

毒親育ちの人(辛い家庭環境で育った人)と関わるのは、とてもエネルギーを使うことです。だからこそ、自分の心の健康を守ることも同じくらい大事。

試し行動が続いて苦しい時などは、「距離をとる」という選択も、逃げではなく健全な判断のひとつです。

最後に。

家庭内で深く傷ついてきた毒親育ちの人の生きづらさは、確かに底なし沼のように感じられることもあります。でも、トラウマから生還できず苦しんでいるその人の周囲にいる人のしんどさもまた現実です。

「理解しよう」「支えよう」と頑張りすぎなくていい。必要なときだけそっと手を差し伸べる。一見冷たいようにも思いますが、細く長く信頼関係を結ぶには、まずはその人を否定せず、変えようとせず、ゆったりとした気持ちで見守りましょう。

今は力になれなくてもそれでいいんです。自分を責めないでくださいね。

信頼という土台の上に築かれた関係に安心できるようになれば、きっとその人も少しずつ心を開いてくれることでしょう。

関係の正解はひとつじゃないからこそ、あなた自身を大切にしながらできる範囲で関われば十分なんです。

本日もHPからのお悩み相談おまちしております。
たまっていた心の重荷をスッと手放すお手伝いができれば、と思っております。

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